「小学校のときは、算数けっこう得意だったのに」
中1の教室で、何度も聞いたセリフです。こんにちは、元数学教師のゆっけです!
先に結論を言います。中学で数学が難しく感じるのは、あなたの頭が悪くなったからではありません。教科の中身が変わったからです。変わったポイントは3つ。それを知れば、やり方を合わせるだけで追いつけます。
難しくなったのは、あなたのせいじゃない
中1の夏あたりで「急にわからなくなった」と感じる子は、毎年たくさんいます。
でも、その子たちの頭が急に悪くなったわけがありません。同じ人が、数か月で別人になることはないですよね。
変わったのは、あなたではなく数学のほうです。小学校の「算数」と中学の「数学」は、名前がちがうだけあって、ルールもちがいます。部活でいえば、練習試合から公式戦にステージが上がったようなもの。同じ競技でも、求められるものが変わります。
中学数学で変わる、3つのこと
1. 数字が、文字になる
小学校では「3+5」のように、目の前に数字がありました。中学では「x+5」のように、正体のわからない文字が出てきます。
ここでつまずく子は多いです。「xって結局なんなの?」と気持ち悪いまま進むと、方程式のあたりでまとめて崩れます。
xは「まだ名前がわかっていない数」です。困ったら、xに3でも5でも入れて確かめてください。正体が見えると、こわくなくなります。
2. 答えより、途中が見られる
小学校のテストは、答えが合っていれば丸でした。中学では、途中の式が点数になります。答えだけ書いてバツをもらった経験、ありませんか。
理不尽に見えますが、理由があります。中学の数学は「どう考えたか」を伝える教科に変わるからです。
だから途中式は、先生のためではなく自分のために書きます。書いておけば、間違えた場所が後から見つかります。何も書いていないノートからは、何も学べません。
3. 覚える勉強から、つながる勉強へ
小学校の算数は、単元ごとに区切られている部分が多くありました。中学の数学は、前の単元の上に次が積み上がります。
正負の数がぐらつくと、文字式もぐらつきます。文字式がぐらつくと、方程式で止まります。部活の基礎トレと同じで、土台をとばした分は、あとから必ず出てきます。
ここで気をつけてほしいことがあります。積み上がるのは「できる」だけではありません。そのままにした「わからない」も、同じように積み上がっていきます。
1つの「わからない」が、次の単元の「わからない」を呼びます。それがまた次を呼ぶ。気づいたときには、どこから手をつければいいかわからなくなっている。これが「急に難しくなった」の正体です。
だから大事なのは、わからないの連鎖を断ち切ること。そして、わからないを積み重ねるかわりに、できるを積み重ねていくことです。
逆に言えば、土台を直せば上もそろいます。ここが数学の面白いところです。
つまずいた子が、やりがちな勘違い
いちばん多いのは「わからない=センスがない」と決めつけてしまうことです。ちがいます。ルールが変わったことに、まだやり方を合わせていないだけです。この話は「数学が得意な子」は何が違うのかにくわしく書きました。
もうひとつは、わからない単元を何度も読み直すこと。原因が前の単元にあるなら、今のページをいくら読んでも晴れません。
今日からできる、たった1つのこと
やることは1つだけです。
今つまずいている単元の、1つ前の単元に戻ってください。 そして教科書の例題を1問、何も見ずに解いてみる。それだけです。
すらすら解けたなら、原因はそこではありません。ひっかかったなら、犯人はそこです。5分で「どこから直せばいいか」がわかります。
戻るのは、後退ではありません。土台を直しにいく作業です。
1問でも解けたら、「できる」が1つ増えます。そこで連鎖が止まって、積み上がるものが入れ替わります。あとは、それをくり返すだけです。
難しくなったのは、あなたのせいじゃない。ルールが変わっただけです。合わせ方さえ知れば、また進めます。
たくさん成長して、素晴らしい学校生活をおくってください!

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